太宰府天満宮では、年末から年始にかけて様々な祭事が行われますが、中でも珍しいのが、1月7日に続けて開催される「鷽替え神事」と「鬼すべ神事」です。
こちらのページでは、鷽替え神事と鬼すべ神事の参加・見学前に知っておきたい歴史や由来、神事の内容などをご紹介しましょう!
【2024年】太宰府天満宮の「鷽替え神事」の日程・開催時間・場所
日程
1月7日(日) 18時より
※2015年より開始時間が早まり、「18時から」となっています。
場所
楼門横「天神ひろば」
「鷽替え神事」の歴史や由来とは?
鷽替え神事(うそかえしんじ)は、太宰府天満宮で始まった行事で、現在では菅原道真公(天神さま)をお祀りする神社を中心に、全国で行われています。
由来ははっきりしないものの、「知らないうちについてしまった嘘を、天神さまの誠心に替える」、「去る年の悪いこと嘘にして新年の良いことに替える」という意味が込められており、多くは正月に実施されます。
「鷽」と「嘘」、「鳥」と「取り(替える)」をかけているわけですね。
鷽は悪いことを嘘にしてくれる、福を招く鳥ということで天神さまの守り鳥とされ、太宰府天満宮境内には鷽の銅像も奉納されています。
「鷽替え神事」は何をする行事?
鷽替え神事は、暗闇の中、木でできた鷽「木うそ」を交換し、開運招福を祈願する神事です。
まずは、巫女さんの「替えましょ、替えましょ」というリズミカルな掛け声に合わせて、終了の合図があるまで、参加者同士が手に持った木うそを交換していきます。
交換が終わったら、宮司さんからのお話と、それにちなんだ番号や言葉の発表があります。
この番号・言葉と、木うそに貼られたシールのものが同じなら大当たり!
ということで、新年の更なる幸福を招く純金製の「金うそ」がもらえます。
これを6回繰り返すので、神事の中では6名の参加者に金うそが当たることになります。
もちろん、金うそが当たらなかったあなたが手にしているその木うそも、既に「悪いことを嘘にして、新年の良いことと取り替える」というお祓いを済ませたありがたいものです。
持ち帰ったら、招福を祈願し、神棚などにお祀りしてくださいね。
木うそ【県知事指定特産民芸品】
木うそは、朴(ほう)の木から削り出して作られた彫刻です。
頭の周りにクルクルと渦を巻いているのは羽で、鷽が木に留まった様子を表しています。
手作業で作られているので、1つ1つ、形や表情が微妙に違うんですよ。
神事に使うもの以外にも、参道の土産物店などで大小さまざまな木うそを購入することができます。
「鷽替え神事」の参加方法
事前の申し込みは必要ありませんが、参加するためには参加者同士が交換し合う「木うそ」が必要です。
木うそは、当日17時から、特設の「木うそ授与所」で授与されます。
初穂料は1,000円です。
数には限りがあり、例年、神事が始まる頃にはなくなってしまうので、早めに手に入れてくださいね!
「金うそみくじ」に挑戦したい!
- 場所:楼門前特設授与所
- 初穂料:500円
当日、太宰府天満宮では、鷽替え神事で当たる金うその他にも、6体の金うそが用意されています。
これに挑戦できるのが、「金うそみくじ」です。
「大吉」「末吉」などの運勢が占えるおみくじで、金うそ以外にも、内容に応じて景品が用意されています。
ハズレなしのくじとなっているので、ぜひ挑戦してみてくださいね!
太宰府天満宮の「鬼すべ神事」とは?
日程
1月7日(金) 21時から
※2022年開催については現今のコロナ禍の現状下、開催未定となっています。
場所
鬼すべ堂(境内東神苑)
- 練り歩きは、19時頃から太宰府天満宮周辺の各所を通ります。
- スケジュールや進行ルートは、太宰府天満宮のホームページに掲載されます。
「鬼すべ神事」の歴史・由来
鬼すべ神事は、986年(寛和二年)、菅原道真公のひ孫である菅原輔正(すけまさ)が始めたとされる、歴史ある神事で、新年の災難除去・開運招福を祈願して行われます。
現在は福岡県の指定無形民族文化財となっている他、日本三大火祭の1つに数えられることもあります。
「鬼すべ神事」は何をする行事!?
鬼すべ神事は、氏子奉仕者約300名が、角を付けた「鬼係」、鬼を守る「鬼警護」、鬼退治をする「燻手(すべて)」の三役に分かれ、鬼退治の場面を演じる行事です。
一般の人も自由に見学でき、この神事で燃え残った鬼すべ堂の板壁を集まった人が持ち帰って、火除けのお守りとする習慣があります。
役割とストーリー(流れ)はあるものの、初めて見物する人にはわかりにくい部分もあるので、簡単に予習してから見に行くことをおすすめします!
鬼すべ神事の流れをチェック!
※スケジュールは最新情報をご確認ください。
19時頃から
3つの役の団体それぞれが参道周辺を練り歩きます。
21時頃
燻手が待つ鬼すべ堂に鬼係が到着すると、いよいよ火祭り「鬼すべ神事」も本番を迎えます。
21時10分頃
鬼すべ堂の周りに火が点けられます。
火はあっという間に燃え広がり、うちわで火をあおいでお堂の中の鬼を燻り出そうとする燻手と、お堂の壁を打ち破って煙を逃がし、鬼を守ろうとする鬼警護の攻防が始まります。
21時30分頃
全ての壁が破られると、赤いお面の「鬼」と鬼係はお堂の内外を駆け回ります。
この際、神職や氏子会長が煎り豆を投げつけたり杖でたたいたりして鬼退治をし、見事鬼が退散すると、神事が終了となります。
画像引用元:太宰府天満宮
「鬼すべ神事」の際の交通規制
上掲の案内図に赤と黄緑で示されている通り、鬼すべ神事の行列進行の際には、太宰府天満宮の周辺の道路で、部分的に交通規制(通行止め)がかかります。
交通規制の時間と場所
18時50分~19時50分(地図中「赤」の区間)
- 太宰府駐車センター~太宰府天満宮(案内所がある入口)
- 太宰府天満宮前郵便局~太宰府天満宮
- 太宰府三条公民館~太宰府天満宮(案内所がある入口)
- 県道35号「連歌屋」交差点~太宰府天満宮参道
18時50分~20時50分(地図中「黄緑」の区間)
- 太宰府五条公民館~太宰府駐車センター
また、1月7日に周辺の民間駐車場(コインパーキング)をご利用の場合、18時30分~20時30分頃に出庫される場合、交通規制中で足止めされてしまう可能性がありますので、時間をずらすなどのご対応をお願いします!
「鷽替え神事」「鬼すべ神事」の混雑状況と混雑回避策
正月も7日になると、初詣の人出はピークを過ぎ、境内の混雑も身動きがとれないほどではありません。
周辺の主要な駐車場にも余裕があります。
ただ、鷽替え神事は毎年700個の木うそが完売してしまうほどの人気なので、参加したい場合は早めに行くことをおすすめします。
鬼すべ神事も、見学しやすい最前列付近を確保したい場合は、19時30分から20時頃には鬼すべ堂前に待機していたいところです。
どちらの神事も、場所にあまりこだわらないのであれば、ゆっくり出かけて空いているスペースから見るだけでも雰囲気は十分に楽しめます。
おわりに・・
お正月の一連の行事を締めくくる、個性的な2つの神事をご紹介しました。
特に、鷽替え神事と鬼すべ神事を続けて見る場合は、鷽替え神事の終了後、2時間ほど待つことになるので、寒さ対策を万全になさってくださいね。
境内や参道を散策して、夜まで営業している参道のお店や屋台を覗いてみるのも良いですよ。
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