太宰府天満宮「飛梅」

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太宰府天満宮「飛梅」

太宰府天満宮「飛梅」の歴史・由来

太宰府天満宮の御本殿の前には、紅梅と白梅が植えられています。

このうち、向かって右側にある白梅が、「飛梅(とびうめ)」と名付けられた梅で、樹齢は1000年を超えるとされています。

元々は、現在、太宰府天満宮の飛び地に建つ榎社(えのきしゃ)がある場所に植えられていましたが、太宰府天満宮が建立された際に、現在の位置に移植されたと言われています。

榎社は西鉄二日市駅の近くにあり、平安時代には菅原道真公が任に就いた大宰府の南館で、道真公と家族の住まいでした。

菅原道真公と梅の繋がり

菅原道真公は、学者や政治家としてだけではなく、詩人としても大変優れていました。

菅原道真公は、11歳の時に「月夜に梅花を見る」という題の漢詩を発表し、それが詩人としてのデビュー作になりました。

それから梅をテーマとした漢詩だけでも24篇の作品を制作し、大宰府で亡くなる時にも梅の花を歌った詩を残したといいます。

折に触れて梅の詩を作っていた道真公が、学者としては異例の出世をしたことから、「梅と言えば菅原氏」と言われ、梅の木を縁起物とする風潮もありました。

京都には菅家のお屋敷が少なくとも3件あり、そのうち2件には梅の木が植えられて「白梅殿」「紅梅殿」という通称で呼ばれていました。

左近の梅・右近の橘

現在飛梅があるのは、御本殿の、向かって右側だとご紹介しました。

この位置は、御本殿から見て左なので、「左近(さこん)」と言います。

実は、天皇の御所だった京都の内裏の正殿「紫宸殿(ししんでん)」の前庭にも、菅原道真公が活躍していた当時、左近には梅が植えられていました。

平安京に都を移した桓武天皇が、右近(うこん)の橘と対になるように植樹したもので、遷都を支持していた菅原氏もこれに影響を受け、自身の屋敷にも梅を植えたようです。

太宰府天満宮の本殿の向かって左前、つまり「右近」にも、遅くとも戦国時代末期からは橘が植えられており、紫宸殿を模して「左近の梅、右近の橘」の構図にしたとも言われています。

ちなみに、紫宸殿の「左近の梅」は後に桜に替えられ、「左近の桜、右近の橘」として有名になりました。

菅原道真公と「飛梅」の伝承

菅原道真公は、901年(延喜元年)、左大臣藤原時平のはかりごとによって、京都から九州の大宰府へ左遷されました。

この時に、屋敷の梅に呼びかけて詠んだ歌が、

東風ふかば にほひをこせよ 梅の花 あるじなしとて 春なわすれそ

(春が来て東風が吹いたら、梅の木よ、また花を咲かせておくれ。主人がいなくなっても、春を忘れてはならないよ。)

というものでした。

このように別れを惜しまれた梅は、道真公に付き添いたい気持ちを強くし、空を飛んで大宰府に根を下ろしたといいます。


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飛梅は紅梅?白梅?

国宝『北野天神縁起絵巻』によると、菅原道真公が「東風吹かば」の歌を詠んだ場所は紅梅があった紅梅殿ですが、太宰府天満宮にある飛梅は白梅ですね。

これについては、「京都から大宰府へ飛んでいく間に色が変わってしまった」という伝承もありますが、はっきりとはわかっていません。

紅梅殿と白梅殿は道を挟んで隣接していたので、道真公は両方の梅に語りかけたのだ、とも考えられます。

松も桜もあったのに!?

京都にあった菅原道真公の住まいには、梅だけではなく松の木や桜の木もありました。

このうち、松は梅と一緒に主人を追って飛び立ちましたが、途中で力尽き、現在の神戸市に留まりました。

この場所は後世「飛松岡」と呼ばれるようになり、「飛松伝説」として語り継がれています。

一方で桜は、同じ場所にあったのに「東風吹かば」のように声をかけてもらったのが梅だけだったのを悲しんで、一夜にして枯れてしまったという話が、『源平盛衰記』に登場しています。

皇后の梅とは?

本殿の前には、飛梅と対になるように、「皇后の梅(きさいのうめ)」と名付けられた紅梅が植えられています。

これは1922年(大正十一年)に、大正天皇のお后、貞明(ていめい)皇后が自ら植えられた木の継承木です。

太宰府天満宮「飛梅」の場所

飛梅は、太宰府天満宮の本殿の前にあります。

また太宰府天満宮の延寿王院の向かって右前方には、「東風吹かば」の歌の歌碑が立っています。

おわりに・・

いかがでしたか?

飛梅は、太宰府天満宮にある梅の中で、毎年一番先に花を咲かせると言われています。

開花情報をチェックして、きれいに咲いた姿を見に行ってみてくださいね。

太宰府天満宮の拝観時間などの拝観情報や回り方、御祭神菅原道真公については、当サイトの以下のページ↓でご紹介しているので、併せてご覧ください!

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