こちらのページでは、博多の市街地にあるたくさんの寺社の中から、特に人気・おすすめの寺社を厳選してご紹介します!
なお、創建年などの情報は、伝承の内容を含みます。
また、各寺社の拝観時間などは、最新情報をご確認ください。
博多駅周辺の寺社
東長寺(とうちょうじ)
- 山号:南岳山(なんがくさん)
- 創建年:806年(大同元年)
- 開基/開山:空海
- ご本尊:木造千手観音菩薩立像【重要文化財】
歴史・由緒
東長寺は、空海が遣唐使として渡った唐から帰国して最初に創建したとされる、歴史ある真言宗寺院です。
江戸時代に福岡藩主を務めた黒田家の菩提寺で、境内にある2代藩主忠之らの墓は、福岡市の指定文化財となっています。
見どころ
木造の座像としては日本一大きいとも言われる福岡大仏が一番の見どころです。
大きいだけでなく、繊細な彫刻が美しいこの大仏は、1992年(平成4年)までの4年を費やして造られました。
像高10.8mは、煩悩の数「108」にちなんでいます。
2011年(平成23年)に完成した総檜造、朱塗りの五重塔も美しく、存在感抜群です!
国の重要文化財に指定されているご本尊・千手観音像は秘仏であり、3月21日・6月15日・10月20日のみ開扉となります。
東長寺のお問い合わせ先・拝観時間・アクセス
- 住所:福岡県福岡市博多区御供所2-4
- 電話番号:092-291-4459
- 拝観時間:9時から16時45分
- アクセス:地下鉄祇園駅1番出口からすぐ。JR博多駅から徒歩10分。
承天寺(じょうてんじ)
- 山号:萬松山(ばんしょうざん)
- 創建年:1241年(仁治二年)
- 開基/開山:円爾(聖一国師)
歴史・由緒
1241年に承天寺を開いた聖一国師(しょういちこくし)は、京都に東福寺を開いたことでも知られています。
聖一国師は宋から製粉の技術を持ち帰って、その技術や食文化を伝えたとされており、承天寺の創建には宋の商人たちも協力しました。
博多の有名な夏祭り「博多祗園山笠」は、承天寺創建と同じ年に、疫病を鎮めるために聖一国師が町中で行った祈祷が始まりとされ、山門の横には「山笠発祥之地」の石碑があります。
見どころ
市の指定有形文化財となっている開山堂、唐門、鐘楼の他、石庭「洗濤庭(せんとうてい)」が美しい方丈などの伽藍が見どころです。
洗濤庭には特別な行事がある時以外は入ることができませんが、門が開いていればお庭を拝見することはできます。
境内には、製粉技術を伝えた聖一国師にちなんで、うどん・そば、まんじゅうの発祥の碑もあります。
また、境内の南側、承天寺通りの一角には、2014年(平成26年)に完成した「博多千年門(はかたせんねんのもん)」があります。
江戸時代、博多から大宰府政庁へ延びる道にあった「辻堂口門(つじのどうぐちもん)」をモデルとした門で、太宰府天満宮から寄贈された、樹齢千年の「千年樟(せんねんぐす)」が用いられています。
承天寺のお問い合わせ先・拝観時間・アクセス
- 住所:福岡県福岡市博多区博多駅前1-29-9
- 電話番号:092-431-3570
- 拝観時間:9時から16時
- アクセス:地下鉄祇園駅4番出口から徒歩5分。JR博多駅から徒歩10分。
筥崎宮(はこざきぐう)
- 創建年:921年(延喜21年)
- ご祭神: 応神天皇(おうじんてんのう)・神功皇后(じんぐうこうごう)・ 玉依姫命(たまよりひめのみこと)
歴史・由緒
宇佐、石清水と共に三大八幡宮の1つに数えられる神社です。
鎌倉時代の「蒙古襲来」の際に、いわゆる神風が吹き敵を退散させたという逸話から、厄除けや勝運の神として信仰され、後世、足利尊氏や豊臣秀吉などの武将たちも詣でたといいます。
見どころ
本殿と拝殿、大きな屋根が特徴の楼門、千利休が奉納した石灯籠、一之鳥居が国の重要文化財に指定されています。
境内への入り口となる一之鳥居は、藩主・黒田長政の建立で、柱が3段になった独特な造りをしています。
石灯籠の公開は、5月のさつき大祭と9月の放生会の期間中のみとなっています。
筥崎宮のお問い合わせ先・拝観時間・アクセス
- 住所:福岡県福岡市東区箱崎1-22-1
- 電話番号:092-641-7431
- ホームページ:http://www.hakozakigu.or.jp/
- 拝観時間:6時から19時
- アクセス:地下鉄箱崎宮前駅1番出口から徒歩3分。JR箱崎駅から徒歩8分。
住吉神社(すみよしじんじゃ)
- ご祭神:底筒男神(そこつつのおのかみ)・中筒男神(なかつつのおのかみ)・表筒男神(うわつつのおのかみ)
歴史・由緒
1800年以上の歴史があると伝えられ、全国に2000社以上ある住吉神社の中で最初に創建されたという説もある、大変由緒ある神社です。
現在の本殿は、福岡藩主・黒田長政の寄進で1623年(元和九年)に再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。
災難除け、航海・海洋安全、開運、縁結び、相撲の神などとして信仰され、大阪の住吉大社、下関の住吉神社と共に三大住吉の1つに数えられています。
見どころ
江戸時代に再建された本殿は、「住吉造」と呼ばれる独特の建築様式の建物で、前後に長い長方形の形と、朱塗りの柱と白い壁が特徴です。
本殿の左側には、ご神木「一夜松」があります。
この松には、社殿にかかるように曲がって生えており、社殿造営の邪魔になるので切ろうとしたところ、一夜にしてまっすぐになったという、室町時代の伝承が残っています。
住吉神社のお問い合わせ先・拝観時間・アクセス
- 住所:福岡県福岡市博多区住吉3-1-51
- 電話番号:092-291-2670
- ホームページ:http://chikuzen-sumiyoshi.or.jp/
- 拝観時間:9時から17時
- アクセス:JR博多駅から徒歩10分。
天神・中洲・川端周辺の神社
警固神社(けごじんじゃ)
- 創建年:200年(仲哀天皇9年)
- ご祭神:神直毘神(かんなおびのかみ)・大直毘神(おおなおびのかみ)・八十禍津日神(やそまがつひのかみ)
歴史・由緒
社伝によると警固神社の起こりは仲哀天皇の時代で、神功皇后の三韓征伐の際に皇后を守り勝利に導いた警固大神を、現在の福岡城址の本丸の辺りに祀ったのが始まりとされています。
警固大神とは、本殿に祀られている神直毘神、大直毘神、八十禍津日神の三神で、犯してしまった罪を清め、幸福をもたらす、厄払いや招福・開運の神として信仰されています。
1608年(慶長十三年)、福岡藩主・黒田長政が、現在の位置に社殿を造立しました。
見どころ
樹齢300年を超えるという大きな楠(クスノキ)や、蛇口をひねるとでてくる「御神水」、そして無料で利用できる足湯が人気スポットです。
2016年には、「警(いまし)め、固(まも)る神、警固神社」を新たな社訓とし、400年以上続いていた神紋を、「固る」の字を表す親しみやすい新たなデザインで改めました。
同時に、絵馬や授与品も新しくなっています。
また、境内にあり、笑った表情のきつねが鎮座することでも知られる今益稲荷神社(いまますいなりじんじゃ)も、授与品などをリニューアルして、訪れる人を癒し、楽しませてくれています。
警固神社のお問い合わせ先・拝観時間・アクセス
- 住所:福岡県福岡市中央区天神2-2-20
- 電話番号:092-771-8551
- ホームページ:http://kegojinja.or.jp/
- 拝観時間:9時から19時 ※足湯は16時まで
- アクセス:西鉄福岡(天神)駅南口から徒歩1分。
櫛田神社(くしだじんじゃ)
- 創建年:757年(天平宝字元年)
- ご祭神:大幡主命(おおはたぬしのみこと)・天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)・素盞嗚尊(すさのおのみこと)
歴史・由緒
「お櫛田さん」の呼び名で親しまれる櫛田神社は、博多の総鎮守で、博多の夏祭り「博多祇園山笠」や「博多おくんち」の中心となる神社としても知られています。
757年(天平宝字元年)に伊勢松坂の櫛田神社の祭神である大幡主神(櫛田宮)をお迎えしたのが始まりで、941年(天慶四年)には、藤原純友の乱を鎮めた小野好古が、素盞嗚尊を勧請(かんじょう)したと伝わっています。
現在の社殿ができたのは、戦国時代の荒廃を経て博多が復興した1587年(天正十五年)のことでした。
見どころ
ご神木の大きな銀杏は、樹齢なんと1000年以上と言われ、長寿延命のシンボルとなっています。
飲むと長寿が叶うと言われる霊泉が湧き出る井戸や、有名力士が力試しのために持ち上げた石を奉納した「力石」も人気のスポットです。
また櫛田神社には博多歴史館があり、価値ある文化財や社宝を展示している他、境内では博多祇園山笠で使われる飾り山笠も展示されています。
東長寺のお問い合わせ先・拝観時間・アクセス
- 住所:福岡県福岡市博多区上川端町1-41
- 電話番号:092-291-2951
- 拝観時間:境内自由。本殿4時から22時、博多歴史館10時から16時30分。
- 定休日:博多歴史館は月曜日(祝日の場合は翌日)
- アクセス:地下鉄祇園駅2番出口から徒歩5分。
おわりに・・
いかがでしたか?
博多や天神の賑やかな街の中にも、地域の人々の暮らしを見守り続けてきた歴史ある寺社がたくさんありますね!
街歩きもかねて、出かけてみてはいかがでしょうか。